今日3月9日は、アメリカ大統領のルーズベルトが世界恐慌を克服しようと「ニューディール政策」を、1933年に発表した日です。
1920年代に空前の繁栄をもたらしたアメリカでしたが、1929年10月にニューヨーク証券取引所で株価の大暴落がおこると、銀行や工場が次々と閉鎖される大恐慌に陥りました。さらにアメリカの金融界が、世界各国へ投資していた資金を引き上げたことから、恐慌は世界じゅうに拡がっていったのです。
1933年3月4日にアメリカ大統領に就任したばかりのフランクリン・ルーズベルトは、世界恐慌対策として、この日より100日間に、銀行および破産直前の会社や個人の救済、TVA(テネシー川流域開発公社)などの公共事業、CCC(民間資源保存局)による大規模雇用などの全国民的な経済活動「ニューディール政策」(新規まき直し政策)をスタートさせました。
この政策は、これまでの歴代政権がとっていた市場への不介入という方針を転換したもので、第二次世界大戦後の資本主義国の経済政策にも大きな影響を与えるものでした。
これらの政策によって1930年代中ごろには経済に回復の兆しは現れましたが、失業者は急激には減少せず、雇用も実質GNPにも目立った変化は見られませんでした。
アメリカ経済が完全に恐慌以前の水準に回復したのは、1941年に第2次世界大戦へ参戦し、軍需が増大したためで、ニューディール政策が成功したかどうかの賛否は分かれています。
「3月9日にあった主なできごと」
1888年 梅原龍三郎誕生…豊かな色彩と豪快な筆づかいで独自の世界を拓き、昭和画壇を代表する梅原龍三郎が生まれました。
1934年 ガガーリン誕生…人類として初めて宇宙飛行をなしとげたソ連の宇宙飛行士ガガーリンが生まれました。