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忠犬ハチ公

今日3月8日は、飼い主が亡くなった後も、渋谷駅で主人の帰りを待ち続けたという「忠犬ハチ公」が、1935年に亡くなった日です。渋谷駅前にある「忠犬ハチ公」の銅像の前は、待ち合わせ場所として有名です。

1923年に大館で生まれた秋田犬のハチ公は、翌年から東京帝国大学(現・東京大学)の上野英三郎農学部教授に飼われることになりました。

教授の家は、現在の東急百貨店本店のあたりにあって、ハチ公は、教授が大学に出かけるときは渋谷駅まで必ずお供をし、夕方帰る時間になると、また駅へ迎えに行ったそうです。時には、帰りの遅くなる日があったのに、ハチ公はどんなに遅くなっても、必ず駅前で待っていました。

ところが、ハチ公が飼われてから1年半後の1925年5月、教授は大学で講義中に脳溢血で倒れて亡くなってしまったのです。

でも、ハチ公には教授が死んでしまったことがわかりません。主人が帰るのを、毎日渋谷駅前で待ち続けました。

「なんとかハチ公の悲しい事情を人々に知らせてもっといたわって貰いたいものだ」と思った人が、朝日新聞に投稿したところ、1932年10月の記事に『いとしや老犬物語、今は世になき主人の帰りを待ちかねる七年間』という見出しに写真入りで掲載され、一躍有名になりました。人々は大きな感銘を受け、ハチ公は、「忠犬」と呼ばれるようになりました。駅員や売店の人たちも急に可愛がるようになり、雨の降る日などは、ハチ公を駅の中で寝かせてあげるようになりました。

さらに、ハチ公のがんばる姿に感動した人々は、1934年4月に銅像を建てました。そして、その翌年の今日、銅像の下で亡くなったのでした。

現在のハチ公の銅像は、第2次大戦後に再建されたものだそうです。


「3月8日にあった主なできごと」

1917年 ロシア(2月)革命…1914年に第1次世界大戦が始まると、経済的な基盤の弱かったロシア帝国は、深刻な食糧危機に陥っていました。この日、首都ペトログラードで窮状に耐えかねた女性労働者たちのデモがストライキを敢行、兵士たちもこれを支持しました。事態を収拾できなくなったニコライ2世が退位して、ロシア帝国は崩壊。この「2月革命」により、新しく生まれた臨時政府と各地に設置されたソビエトが対立することになりました。こうして10月に、ソビエトが臨時政府を倒して政権を樹立し、世界で初めての社会主義国家が誕生するのです。

投稿日:2010年03月08日(月) 09:10

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)