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「不思議の国のアリス」 のキャロル

今日1月14日は、イギリスの数学(幾何学)者でありながら、『不思議の国のアリス』や『鏡の国のアリス』 などファンタジーあふれる児童文学作品を著したドジソン(筆名ルイス・キャロル)が、1898年に亡くなった日です。

『不思議の国のアリス』 は、こんな内容です。

少女アリスは、ふいに現われたウサギを追いかけて穴に飛びこみました。するとそこは、「不思議の国」でした。アリスは、見失ったウサギを探しているうちに、広間に出ました。ところが、部屋には戸口がたくさんあるのにカギがかかっています。なんとかカギを見つけたのに、小さすぎてどのドアにも合いません。たったひとつあいた戸口も40cmくらいなので、アリスには小さすぎて入れません。テーブルの上にあった「お飲みなさい」と書いてある水を飲むと、何とアリスはどんどんちぢんで25cmほどのちょうどよい高さになりました。ところが、テーブルの上においたカギを置き忘れてしまいました。こんどは小さすぎてしまったために、テーブルに手がとどきません。床の上にあった小さなガラスの箱の中のケーキに、干しブドウで「お食べなさい」とがあるのに気づいたアリスは、それを全部食べてしまうと、どんどん大きくなって天井に頭がぶつかってしまいました。こんな災難続きに、アリスはとうとう泣き出してしまいました。すると、大つぶの涙で池が出きてしまいました……。

その後、自分の涙の池で泳いだり、ありそうもないこと、おかしなこと、奇妙な動物や人間が次から次と登場します。たとえば帽子屋は、自分の出したナゾナゾにみんなが答えられないので大威張りですが、実はそのナゾナゾには答えがないのですからむちゃくちゃです。でも、そのむちゃくちゃの中にも、読みこんでいくうち、深いあじわいのある内容がこめられています。子どもたちばかりでなく、たくさんの大人たちに読みつがれているのはそのためでしょう。

いずみ書房のオンラインブックのひとつ「レディバード100点セット」には、『不思議の国のアリス』 の参考訳を掲載していますので、ぜひ目を通してみてください。


「1月14日にあった主なできごと」

1602年 狩野探幽誕生…400年も続いた日本画を代表する狩野派の、江戸幕府代々の御用絵師として栄える基礎を築いた 狩野探幽 が生まれました。

1843年 新島襄誕生…同志社を設立するなど、明治の初期に教育者・宗教家として活躍した 新島襄 が生まれました。

1875年 シュバイツァー誕生…アフリカの赤道直下の国ガボンのランバレネで、生涯を原住民への医療などに捧げたドイツの神学者・医師 シュバイツァー が生まれました。

1925年 三島由紀夫誕生…ちみつな構成と華麗な文体で人気のあった作家でありながら、アメリカに従属する日本を憂えて自衛隊の決起をうながすも受け入れられず、割腹自殺をとげた 三島由紀夫 が生まれました。

1950年 ベトナム民主共和国再独立宣言…1945年9月、ホーチミンを大統領とするベトナム民主共和国は独立を宣言し、東南アジア最初の共産主義国家として独立しました。しかし、翌年支配国だったフランスが待ったをかけ、8年にもわたる第1次インドシナ戦争に突入、1949年6月には、ベトナム国をサイゴンに成立させました。この日ホーチミンは、前年に独立した中華人民共和国の援助を受けて、改めて独立を宣言しました。

1953年 チトー大統領…独立まもないユーゴスラビアは、この日ユーゴ解放の国民的英雄チトーを大統領に選びました。チトーの指導のもとに、非同盟中立という、社会主義国ばかりでなく資本主義国とも手をつなぐという独自の方針を貫き、6つの共和国をまとめあげました。しかし、1980年チトーの死とともに、共和国間の紛争があちこちでおこり、1991年クロアチア、マケドニア、スロベニア、1992年ボスニア・ヘルツェゴビナが独立、2003年ユーゴスラビアの国名は消滅し、セルビア・モンテネグロとなって独立(2006年セルビア、モンテネグロに分離)しました。

投稿日:2010年01月14日(木) 09:16

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)