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アメリカの代表作家・マーク・トウェーン

今日11月30日は、ミシシッピ川を背景に生き生きとした少年文学『トムソーヤの冒険』『ハックルベリーフィンの冒険』をはじめ、『王子と乞食』などユーモアのなかにするどい社会風刺をもりこんだ数々の作品を著し、アメリカの国民文学の成立に大きな足跡を残した作家マーク・トウェーンが、1835年に生まれた日です。

マーク・トウェーンというのはペンネームで、本名はサミュエル・ラングホーン・クレメンズ。長い名前なので、「サム」と呼ばれていました。

サムは、ミズーリ州のフロリダに誕生。4歳のとき、一家が移ったミシシッピ川沿いの町ハンニバルで冒険好きな少年として育ちました。この大自然に恵まれた町で過ごしたわんぱくな少年時代の思い出が、40年後の代表作『トムソーヤの冒険』『ハックルベリーフィンの冒険』を生み出したといわれています。

学校へ通うことなく、自由奔放に少年時代をすごしたサムは、12歳のとき父を失い、印刷屋の見習いとなって自活しました。各地を放浪したのち、22歳のときに、少年時代からの夢だったミシシッピ川の蒸気船の水先案内となりました。

主な仕事は、船のへさきに立って水の深さをはかって舵取りに教える役わりです。「マーク・2(トウェーン)」と、サムは叫びます。「マーク1」が水深およそ2mなので「マーク2」は4m、航行に安全を意味するわけです。この深さ4mというのをペンネームにしたわけですから、そのユーモア精神や人柄がわかるようです。

当時蒸気船上は、世界の縮図ともいうほどさまざまな人たちがいました。サムは、仕事をしながら人間をみる眼を養い、30歳になったころホラ話の傑作といわれる『ジム・スマイリーとその跳ね蛙』を著しました。これが大評判になって、作家生活に入りました。

マーク・トウェーンの詳しい生涯につきましては、いずみ書房のホームページに掲載しているオンラインブック「せかい伝記図書館」第13巻 「マーク・トウェーン」 をご覧ください。

 

「11月30日にあった主なできごと」

1667年 スウィフト誕生… 『ガリバー旅行記』 などを著したイギリスの風刺作家スウィフトが生まれました。

1867年 チャーチル誕生…第二次世界大戦のとき、イギリス首相として連合国を勝利に導くのに大きな力を発揮した チャーチル が、生まれました。チャーチルは、1953年『大戦回顧録』の著書によってノーベル文学賞を受賞しました。

1892年 伝染病研究所設立… 北里柴三郎 は、福沢諭吉 の後援でわが国初の伝染病研究所を設立しました。ここで北里は、ペスト菌や赤痢菌発見などの功績をあげ、野口英世 志賀潔 らの人材を輩出しました。

1900年 オスカー・ワイルド死去… 『幸福の王子』 『星の子』 『わがままな大男』 などを著したアイルランド出身の作家オスカー・ワイルドが亡くなりました。 

投稿日:2009年11月30日(月) 09:19

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)