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サンフランシスコ講和条約

今日4月28日は、太平洋戦争敗戦後アメリカを中心とする連合国に占領された日本が、平和条約を結び、1952年のこの日に主権が回復した日です。

1945年8月15日、第2次世界大戦で連合国軍に敗れた日本は、同年9月から連合国軍に占領されていました。そして、1951年9月、この大戦の終結と国交回復のために、アメリカのサンフランシスコで、対日講和会議が開かれ、日本は連合国48か国と講和条約「サンフランシスコ講和条約」に調印しました。そして、この日に条約が効力を発生し、いちおう独立国として再出発することになりました。

しかしこの会議に、日本がもっとも長く戦ってきた中国は呼ばれませんでした。インドとビルマは、中国を呼ばないことへの疑問から出席を拒否しました。ソ連、チェコスロバキア、ポーランドは参加をしたものの、この条約がアメリカが中心になって決めたたもので、明確さに欠けるとして反対しました。

たしかに、この講和が中途半端なものだったために、日本はほんとうの意味で独立国にはなれませんでした。日本の全権として参加した主席 吉田茂 首相らが、この講和条約に基づいて「日米安全保障条約」(安保)を結んだことにもありました。安保には、アメリカが引き続き日本に軍隊をおくことが記されていました。日本国憲法には、軍隊を持たず、平和国家を表明しているのに、日本に軍事基地があれば、日本も戦争に巻きこまれる可能性があるからです。その後、日本に700か所に軍事基地がおかれ、沖縄や小笠原諸島などは、事実上アメリカに占領されました(返還されたのは1970年代)。

なお、日本はこの条約を締結しなかった国々とは、1972年に中国と国交回復するなど、個別に平和条約を締結していますが、ソビエト連邦(現・ロシア)や、北朝鮮とはいまだに平和条約を締結していません。


「4月28日にあった主なできごと」

1253年 法華宗の誕生…鎌倉時代の僧 日蓮 は、房総半島にある清澄寺で、昇ってくる太陽をはじめ宇宙法界に向かって「南無妙法蓮華経」の題目を唱えはじめ、法華宗を開いたと宣言しました。32歳の時でした。

1945年 ムッソリーニ処刑…「ファッシスト党」を率いて独裁政治を行ない、ドイツの ヒトラー と組んで第2次世界大戦に参戦したイタリアのムッソリーニは、イタリア解放義勇軍パルチザンに捕らえられ、この日愛人とともに銃殺されました。

投稿日:2009年04月28日(火) 09:07

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)