今日4月20日は、1871年のこの日、日本でそれまでの飛脚制度に代わって、はじめて郵便制度がしかれたことを記念する日です。
ヨーロッパの新しい郵便制度をとりいれるのに努力したのは、明治政府の役人だった 前島密 でした。なんとかして、これまでの高い飛脚便をあらためたいと考えていました。たまたま 渋沢栄一 という実業家に、フランスの郵便切手を見せてもらいましたが、切手をこしらえても、切手を2度とつかわれないようにするための方法がわかりませんでした。
そこで政府に願い出て、1870年から1年間、アメリカからヨーロッパの国ぐにをまわり、郵便の研究と調査をつづけました。船の中で、船長からスタンプを押すことを聞いて、疑問がとけました。旅行中に、郵便用の汽車や汽船、郵便馬車や郵便局の存在を知ると、すぐに手紙で日本に知らせました。留守をあずかる人たちは、すぐに対応して、政府の手による郵便制度(まず東京ー大阪間)が実施されました。これが1871年のこの日にはじまった、近代郵便制度です。
東京と大阪から、毎日1回飛脚が走り、切手ができ、ポストもあちこちにできました。1872年には、全国に郵便がゆきわたるようになり、1873年には、不便な場所以外は全国一律料金となり、1885年には万国郵便連合に加わって、世界じゅうの国々と通信ができるようになりました。
なお、「郵便」「切手」「葉書」という名称を定めたのも前島で、その功績から「郵便制度の父」と呼ばれています。
「4月20日にあった主なできごと」
1901年 日本初の女子大学…この日「日本女子大学校」(現在の日本女子大学)がこの日開校しました。創立者は成瀬仁蔵で、古来の良妻賢母主義から、一人の人間としての人格形成を新しい女性像として掲げてスタート。制服のえび茶色のはかまが注目の的でした。