今日4月9日は、聖武天皇の発案により完成した奈良の大仏の開眼供養会(魂入れの儀式)が、752年に行なわれた日です。1万人の僧がお経読む、盛大な儀式でした。
奈良時代の中ごろ、造り始めてから、およそ10年の歳月をかけて完成した奈良・東大寺にある大仏は、高さ16メートル、顔の長さ5メートル、耳の長さ2.5メートルもあります。大仏を安置する大仏殿は、左右57メートル、奥行50メートル、高さ47メートルと、木造建築としては世界最大規模といわれます。
当時、天然痘の流行や、律令制の支配がゆきづまって貴族たちの争いなどで世の中は乱れていました。民の苦しみもいっそう深まるばかりでした。仏教を熱く信じていた 聖武天皇 は、仏の力で世の中を安定させようと考えたのでしょう。741年に日本国じゅうに国分寺建立のみことのりを出し、2年後の743年には、国分寺総本山に大仏を造るみことのりを発しました。
これほど巨大な大仏づくりには、多くの材料と労力が必要でした。銅440トン、のべ200万人が10年間働いて749年に完成しました。さらに、大仏殿をこしらえ、この日開眼式をむかえたのです。
なお、現存する大仏は、ほとんど江戸時代に修復されたもので、当初の部分は台座、腹、指の一部など、一部を残しているにすぎませんが、「盧舎那仏(るしゃなぶつ)坐像」(大仏の正式名称)は国宝に指定されています。
「4月9日にあった主なできごと」
1865年 南北戦争終結…アメリカ合衆国の南北戦争は、1861年に北部23州と、南部11州の意見の食い違いからはじまりました。黒人のどれいを使うかどうかが主な対立点で、工業の発達していた北部はどれい制廃止、大きな農場主の多い南部はどれい制維持です。1860年にどれい制廃止を叫んだ リンカーン が大統領に当選すると、南部は、北部と分れて「アメリカ連邦」を設立して、戦争がはじまりました。当初は南部が優勢でした。1861年リンカーンは「どれい解放令」を出すと形勢逆転、1863年7月のゲッティスバークの戦いで決定的な勝利をした北部が主導権をにぎり、この日南部は北部に降伏し、5年にわたる南北戦争が終結しました。