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密林の聖者・シュバイツァー

今日1月14日は、アフリカの赤道直下の国ガボンのランバレネにおいて、生涯を原住民への医療などに捧げたドイツの神学者・医師シュバイツァーが、1875年に生まれた日です。

シュバイツァーは牧師の子どもとして生まれました。幼い頃から音楽の天分をあらわし、8歳で教会のオルガンを、大人よりも上手に弾くようになりました。学校の成績は、音楽をのぞいてよくありませんでしたが、努力して大学へ入り、神学と哲学を勉強し、27歳には大学の講師として神学や哲学を教えるまでになりました。また、バッハの優れたオルガン奏者として、世界的にその名をとどろかせるほどでした。しかし、シュバイツァーの心には、何か物足りないものがありました。

30歳の誕生日を数か月後にひかえたある日、教会の机の上に1枚の緑色のパンフレットが置いてありました。それには、悪い病気にかかってつぎつぎと死んでいく、アフリカの黒人たちのみじめな生活について書かれていました。

「同じ人間に生まれながら、なぜこの人たちは苦しまなくてはならないのだろう。よし、私は大学の先生も、音楽家になることもやめて、この人たちのために働こう」

こう決心したシュバイツァーは、医者になるための勉強をはじめ、38歳の時に医学博士となり、結婚したばかりの妻を連れて、当時医療施設に困っていたガボンのランバレネへ旅立つのでした。

その後の献身的な働きや詳しい生涯につきましては、いずみ書房のホームページ・オンラインブック(「せかい伝記図書館」を公開中) の 「シュバイツァー」 を、ご覧ください。約100名の伝記の一人として紹介しています。

「1月14日にあった主なできごと」

1950年 ベトナム民主共和国再独立宣言…1945年9月、ホーチミンを大統領とするベトナム民主共和国は独立を宣言し、東南アジア最初の共産主義国家として独立しました。しかし、翌年支配国だったフランスが待ったをかけ、8年にもわたる第1次インドシナ戦争に突入、1949年6月には、ベトナム国をサイゴンに成立させました。この日ホーチミンは、前年に独立した中華人民共和国の援助を受けて、改めて独立を宣言しました。

1953年 チトー大統領…独立まもないユーゴスラビアは、この日ユーゴ解放の国民的英雄チトーを大統領に選びました。チトーの指導のもとに、非同盟中立という、社会主義国ばかりでなく資本主義国とも手をつなぐという独自の方針を貫き、6つの共和国をまとめあげました。しかし、1980年チトーの死とともに、共和国間の紛争があちこちでおこり、1991年クロアチア、マケドニア、スロベニア、1992年ボスニア・ヘルツェゴビナが独立、2003年ユーゴスラビアの国名は消滅し、セルビア・モンテネグロとなって独立(2006年セルビア、モンテネグロに分離)しました。

投稿日:2009年01月14日(水) 09:20

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)