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蒸気機関車の父・スチーブンソン

今日7月25日は、蒸気機関車の実用化に成功したイギリスの技術者スチーブンソンが1814年、第1号の蒸気機関車ブリュッヘル号を試運転した日です。

スチーブンソンは1781年、北イングランドの炭鉱地にある鉱山村に生まれました。当時のイギリスは、蒸気機関や紡績機が発明され、にわかに世界一の工業国になっていました。産業革命がはじまっていて、石炭はいくらあっても足りないほどでした。

スチーブンソンの父は、そんな炭坑のかまたきでした。景気のよい鉱山であっても、働く人たちの賃金はおどろくほどわずかで、スチーブンソンを小学校へやることもできません。

子どものころから、父の助手として働かなくてはならないスチーブンソンにとって、炭坑は学校であり、生きた書物でした。いつのまにか、蒸気機関のしくみをおぼえ、16歳には一人前のかまたきになり、17歳には機関助手に出世しました。もっと勉強したいと思ったスチーブンソンは、18歳で夜学に通い、年下の子どもたちと机を並べて、はじめて読み書きを学んだということです。向学心が旺盛なためなのでしょう。子どもたちが4、5年かかる勉強を1年で学びとってしまいました。

その後のスチーブンソンは、苦難を重ねながら蒸気機関車をこしらえ、やがて1825年にストックトンとダーリントン間21kmの鉄道建設に成功することになります。

「鉄道ができたら、牛は草を食べなくなるし、ニワトリは卵を産まなくなる。空気がにごって、鳥は空を飛ばなくなる」 「機関車の火の粉が飛んできて、あちこちで火事がおこる」 「鉄道が通ると馬車で働く人たちの仕事がなくなる」 など、反対する人びとやさまざまな障害とどのようにたたかってきたか、1848年67歳で亡くなるまでの生涯につきましては、いずみ書房のホームページ・オンラインブック(「せかい伝記図書館」を公開中) の 「スチーブンソン」 を、ぜひご覧ください。約100名の伝記の一人として紹介しています。

投稿日:2008年07月25日(金) 17:20

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)