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軍閥政治家・桂太郎

今日11月28日は、日本陸軍の原型をこしらえ、3期にわたり総理大臣を務めて日本帝国主義を推し進めた桂太郎(かつら たろう)が、1848年に生まれた日です。

長州(山口県)藩士の子として生まれた桂は、1863年に「下関事件」という下関での外国艦船打ちはらいに軍人としてはじめて出陣、その後の幕府による第2次長州征伐に活躍、新政府軍と旧幕府軍との「戊辰戦争」では、新政府軍の兵を率いて東北地方を転戦しました。

1870年から3年間、軍事学研究のためにドイツ留学後に帰国すると、陸軍軍人として参謀本部に勤務、1884年には陸軍卿大山巌に伴ってヨーロッパ各国の兵制を視察しました。その後、同郷の山県有朋の指示を受けて軍制改革にあたり、兵制をこれまでのフランス式からドイツ式に改めて、日本陸軍の体制を整備しました。

1894年に始まる日清戦争では第3師団長として出征、台湾総督などをつとめた後、1898年から3年間陸軍大臣となって、わが国初の政党内閣である大隈重信内閣を分裂させるなど、官僚政治家としての能力を発揮しました。そして、1901年に首相となると、議会に対し強い姿勢で臨み、日英同盟を締結させ、1904年にはじまった日露戦争に勝利するなど、衆議院の第1党となっていた立憲政友会とかけ引きしながら、難しい政局をのりきりました。

1908年、西園寺内閣を受けついだ第2次桂内閣では、韓国併合をおこなって朝鮮を植民地化し、不平等条約改正を完成させるいっぽう、幸徳秋水らを刑死させた「大逆事件」など、社会主義者による労働運動に厳しい弾圧政策をとりました。

1912年、軍部の圧力によって倒された西園寺内閣のあとを受けて、3度目となる内閣をおこしましたが、「憲政擁護・軍閥打破」を掲げる民間勢力により、わずか3か月足らずで倒れ、新しい政党「立憲同志会」を結成して再起をはかろうとしましたが、1913年に急死しました。


「11月28日にあった主なできごと」

1262年 親鸞死去…『南無阿弥陀仏』と念仏をとなえれば来世で極楽浄土に生まれかわることができると説く「浄土宗」を開いた法然に学び、その教えを発展させて「浄土真宗」を開いた 親鸞 が亡くなりました。

1883年 鹿鳴館開館…日本初の洋式社交場が、東京・内幸町に開業。外国人を歓迎する舞踏会がさかんに行われ、欧化主義風潮の拠点となったため、1887年ころまでの狂熱的な一時期を「鹿鳴館時代」とよんでいます。

投稿日:2011年11月28日(月) 07:37

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)