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参勤交代

今日8月4日は、徳川3代将軍家光が、江戸時代初期に幕府が武家を統制するために定めた法令「武家諸法度」に、1635年「参勤交代(さんきんこうたい)の制度」を条文にとり入れた日です。

江戸幕府をはじめた 徳川家康 は、全国の大名たちを支配するために、1615年「武家諸法度」を2代将軍秀忠の名で発布しました。3代将軍家光はさらに厳しく統制するために、「参勤交代」の決まりを加えたのです。

「下に、下に……」と、いかめしい大名行列が通ると、百姓や町人たちは、道端に土下座をします。時代劇などでおなじみのシーンですが、これが参勤交代によって生まれたものです。

大名というのは、1万石以上の米のとれる領地をもっている武家で、大小260ほどあり、この大名たちがあまり力をたくわえないようにねらった制度でした。諸大名たちは、1年ごとに江戸と自分の領地を行き来して、妻子は人質として江戸屋敷に住まわせるとともに、その旅費や江戸の滞在費をすべて大名に負担させました。つまり、大名は1年おきに大行列を組んで江戸へ上り、1年経つと江戸から領地にもどるわけで、1年ごとにいったりきたりするものでした。

さらに、参勤交代のおかげで、街道が整備され、大名行列が消費するぼう大な費用によって宿場が繁栄しました。一番大きな大名行列は、加賀(石川県)100万石といわれた前田藩で、その規模4千人の行列でしたから、その費用はどんなに大きなものだったか計り知れません。交代の時期や、往復の道すじなども幕府の命令で決められ、西日本の大名たちは、主に東海道を通ったため特に栄えました。また、箱根など途中の要所には関所を設けたり、大井川に橋をかけなかったり、出入りする人々を取り締まることを可能にしました。

このように、徳川将軍家のみを絶対とする江戸幕府の支配体制を確立したため、戦国時代を完全に終結させ、250年以上におよぶ、世界史上でもまれな長期安定政権となったことは否定できません。


「8月4日にあった主なできごと」

1830年 吉田松陰誕生…佐久間象山 らに学び、1857年に私塾「松下村塾」を主宰し、幕末から明治にかけて活躍した 高杉晋作伊藤博文 らおよそ80人の門下生を育て、1859年に「安政の大獄」で刑死した長州藩士 吉田松陰 が生まれました。

1875年 アンデルセン死去…『マッチうりの少女』『みにくいあひるの子』『人魚姫』など150編以上の童話を生み出し、「童話の王様」と讃えられる アンデルセン がなくなりました。

1944年 アンネ一家逮捕される…『アンネの日記』を書いたドイツ系ユダヤ人アンネ・フランクの一家が、オランダ・アムステルダムの隠れ家に潜行生活中、ナチスの秘密警察ゲシュタボに逮捕されました。

投稿日:2010年08月04日(水) 09:24

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)