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独裁者・ヒトラー

今日7月18日は、ドイツのナチス党をひきい第2次世界大戦をひきおこした独裁者ヒトラーが、1923年11月に獄中で 「わが闘争」 を著し、1924年のこの日、上巻が刊行された日です。ユダヤ主義と民主主義に反対するナチスの軍事行動の、予告通知ともいうべき内容になっています。

ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーは、1889年オーストリア北部で生まれました。父は、あまり地位の高くない役人でした。しかし、この父も、そして母も次つぎに失い、ヒトラーは18歳のときに、妹とふたりだけの孤児になってしまいました。

少年時代、ヒトラーは、実業学校を2度も3度も落第しました。性格が少しかたよっていたからだ、といわれています。画家を志して受験した美術学校の試験にも失敗しました。進学をあきらめてから5年のあいだは、定まった仕事にもつかずに、絵をかいて売るなどして、気ままにくらしました。

1914年、第1次世界大戦が始まりました。25歳のヒトラーは、オーストリア国民でありながら、国境を越えてドイツ軍へ入隊しました。ドイツ帝国主義にあこがれていたのです。戦場では、伝令兵として手がらをたてました。でも、戦争はドイツの敗戦に終わりました。ヒトラーが、戦勝国へのにくしみをたぎらせて、心に闘争をちかったのは、このときです。

1919年、ヒトラーは、のちにナチス党とよばれるようになったドイツ労働者党へ入って、政治活動を始めました。2年ごには、早くも党首になり、独裁者への第一歩をふみだしました。

「ドイツ人はすぐれているのだ。強力な政府をつくれ。強い軍隊をもて。共産党はつぶせ。じゃまになるユダヤ人は追いだせ」

ヒトラーは、たくみな演説であやつって、労働者、資本家、軍人をひきつけ、ナチス党の力を大きくのばしていきました。

1923年には、政府をたおす革命に失敗して捕えられ、牢へ入れられました。ナチス党も解散させられました。しかし、ヒトラーは、口をつぐみませんでした。獄中で 「わが闘争」 を書きつづって、ドイツ帝国の建設をうったえつづけました。

牢をでて、およそ10年ご、ヒトラーは、ついにドイツ最高の指導者になりました。たてなおしたナチス党を、ドイツ最大の政党へ育てあげ、その力で、大統領の地位についたのです。

「わたしは総統である」。ヒトラーは、こう叫んで立ちあがりました。国民の自由をうばい、反対者は、ようしゃなく捕えました。1939年9月1日、ドイツ軍をポーランドに侵入させて第2次世界大戦をひき起こし、独裁者の道をつき進みました。そしてユダヤ人を、つくりあげた人種差別でドイツ国民の敵にしたてあげ、アウシュビッツ強制収容所で数百万人も虐殺したのです。

ドイツの人びとがナチス党の残虐さに気づいたときは、戦争は終わり、ヒトラーは自殺して独裁者の生涯を終えていました。

なおこの文は、いずみ書房「せかい伝記図書館」(オンラインブックで「伝記」を公開中) 17巻「アインシュタイン・ヘレンケラー・チャップリン」 の後半に収録されている7名の「小伝」から引用しました。近日中に、300余名の「小伝」を公開する予定です。ご期待ください。

投稿日:2008年07月18日(金) 09:17

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)