児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ Top >  今日はこんな日 >  ギャラップ調査

ギャラップ調査

今日7月27日は、世論調査に用いられる抽出調査の統計学的技法によって成功したアメリカのギャラップが、1984年に亡くなった日です。

1901年、アイオワ州ジェファーソンに生まれたジョージ・ギャラップは、アイオワ州立大学で心理学を学び、そのかたわら日刊の大学新聞編集長として活躍しました。1923年に卒業後は、アイオワ大学、ドレーク大学、コロンビア大学などで新聞学や広告学、心理学関係科目の教鞭をとりました。

いっぽう、1932年にニューヨークの広告会社に参加し、印刷媒体やラジオの受容についての調査に関わるなど実務の経験を積むと、1935年、後のギャラップ社の前身となる 「アメリカ世論研究所」 を設立し、1936年の大統領選挙においてフランクリン・ルーズベルトが勝利することを、わずか5千人の調査数で正確に予想して、いちやく有名になりました。

これで自信をえたギャラップは、大学の教職を離れ、1939年には「視聴者調査研究所」を発足させてラジオや映画の視聴率を調査するなどさまざまな調査に専念しましたが、1948年の大統領選挙では最も重大な失敗をしてしまいました。トルーマンの勝利に対し敗北と予想したギャラップは、これを契機にランダム・サンプリング(無作為抽出)という手法を開発し、世界各地の調査を行なう国際組織を立ち上げました。

そして1958年、ギャラップは傘下にあった広告調査会社ギャラップ・ロビンソンなどすべてをグループ化した「ギャラップ社」を結成。少しずつ世界じゅうに網を拡げ、1995年には日本オフィスを開設するなど、現在に至っています。


「7月27日にあった主なできごと」

1719年 田沼意次誕生…江戸時代の中期、足軽の子に生まれながら、幕府の側用人から老中までのぼりつめ、1767年から1786年まで 「田沼時代」 とよばれるほど権勢をふるった田沼意次が生まれました。

1872年 アムンゼン誕生…人類史上初めて南極点への到達に成功したのち、飛行船で北極点へ到達、初の両極点へ到達したノルウェーの探検家アムンゼンが生れました。

1887年 山本有三誕生…小説『路傍の石』『真実一路』や戯曲『米百俵』など、生命の尊厳や人間の生き方についてやさしい文体で書かれた作品を多く残した山本有三が生まれました。

1953年 朝鮮戦争休戦…板門店で、国連軍代表と北朝鮮代表が、休戦協定に調印して3年にわたる朝鮮戦争が終わりました。しかし、講和条約は結ばれず、いまだに休戦状態のままです。
投稿日:2015年07月27日(月) 05:41

 <  前の記事 「初の仏教史書」の虎関師錬  |  トップページ  |  次の記事 「フランス革命」 とロベスピエール  > 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://mt.izumishobo.co.jp/mt-tb.cgi/3639

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

         

2015年07月

      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

月別アーカイブ

 

Mobile

児童英語・図書出版社 社長のこだわりプログmobile ver. http://mt.izumishobo.co.jp/plugins/Mobile/mtm.cgi?b=6

プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)