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最新記事【2015年02月23日】

今日2月23日は、イギリス近代音楽を代表する作曲家で、行進曲『威風堂々』や『エニグマ変奏曲』『ゲロンティアスの夢』などを作曲したエルガーが、1934年に亡くなった日です。

1857年、インクランド中央部ウースター近郊の楽器商の子に生まれたエドワード・エルガーは、幼いころからプロ並みのバイオリニスト・オルガ二ストだった父から音楽を教えこまれて育ちました。しかし、経済的な事情で専門的な音楽教育を受ける機会に恵まれなかったため、バイオリン教師として生計を立てながら、ピアノや作曲は独学によって習得せざるをえませんでした。

そのため、作曲家として広く知られる存在になったのは遅く、1899年42歳の時に指揮者リヒターのロンドン公演で初演された「エニグマ(なぞの)変奏曲」が大成功をおさめてからでした。この作品は、イギリスの管弦楽曲を初めて国際的に認めさせたといわれています。さらに、1900年合唱曲『ゲロンティアスの夢』、翌1901年に作曲した行進曲『威風堂々』(全5番)が発表されると、「イギリス音楽の復興」とされ、パーセルの没後200年にわたるイギリス作曲界の空白を埋めた功績者と讃えられるようになりました。また、エニグマ(なぞ)の作曲家という愛称でも親しまれるようになりました。

その後エルガーは、傑作といわれる『交響曲第1番』『バイオリン協奏曲』『チェロ協奏曲』をはじめ、合唱作品、弦楽合奏曲や歌曲などたくさんの作曲を残し、1924年からは国王の音楽師範を務め、1931年には初代准男爵に叙されています。また、『威風堂々』の第1番は、その中間部のメロディがイギリス国王エドワード7世のために書かれた『戴冠式頌歌』の終曲「希望と栄光の国」に転用され、今ではイギリスの第2の国歌と呼ばれています。

なお、エルガーの人間味あふれる温かさ、内面的な憂愁さを秘めた多くの作品は、没後の第2次世界大戦後に復活をとげ、今でも国際的に人気を保っています。


「2月23日にあった主なできごと」

1685年 ヘンデル誕生…ドイツ生まれでイギリスに帰化し、バッハと並びバロック音楽の完成者といわれる作曲家ヘンデルが生まれました。

1784年 漢委奴国王の金印…福岡県の小島・志賀島の農民が、田んぼの用水路で金印を発見し、黒田藩に差し出しました。そこには「漢委奴国王」と彫ってあり、金印は、1954年から「国宝」に指定されています。

1836年 アラモの戦い…アラモの砦に立てこもるデイビィ・クロケットら182人のアメリカ・フロンティア義勇軍に対し、3000人ものメキシコ正規軍が攻撃を開始し、義勇軍は13日後に全滅。ただし、メキシコ軍も大打撃を蒙り、この地にテキサス共和国ができ、1845年にはアメリカ合衆国と合併して、テキサス州となりました。
投稿日:2015年02月23日(月) 05:01

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)