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最新記事【2015年07月16日】

今日7月16日は、英独仏への政治介入をするなど、ローマ・カトリック教会を全盛期に導いた教皇インノケンティウス3世が、1216年に亡くなった日です。

1161年、ローマ郊外のアナーニに貴族の子として生まれたインノケンティウス(本名 ロタリオ・ディ・コンティ)は、パリ大学とボローニャ大学で神学・教会法を学んだのち、教皇庁に入りました。1190年に枢機卿となり、1198年に37歳の若さで教皇に選出されました。

当時のローマ教会は、十字軍の遠征などで西ヨーロッパに大きな影響力を持っていたこともあり、ドイツ国王の選出に干渉し、ローマ教皇による採決権を主張、意のままにならないドイツ王(神聖ローマ皇帝オットー4世)を、1210年に破門しました。また、王妃離婚問題からフランスのフィリップ2世(尊厳王)を、さらにカンタベリー大司教の選任を巡って対立したことで、イングランド王ジョン(欠地王)をそれぞれ破門し、屈服させました。

こうしたローマ教皇のもとで、英独仏の君主が破門されたり、意のままに操られたことは、教皇権が最大の権威に達したあかしで、1215年第4ラテラン公会議で教皇自ら発した「教皇は太陽・皇帝は月」に示されていえるようです。

いっぽう1202年、第4回十字軍を送ったところ、諸事情から十字軍はエルサレムに向かわず、1204年に東ローマ帝国の首都コンスタンチノーブルを占領してラテン帝国を建国しました。これを聞いた教皇は、はじめは怒ったものの、のちにこれを利用して東ヨーロッパにも勢力を伸ばそうとしました。

なお教皇は、徹底した清貧生活を送るアッシジの修道士フランチェスコの活動を認めて「フランシスコ会」を承認するなど、キリスト教徒の保護を積極的に行ったことでも知られています。


「7月16日にあった主なできごと」

622年 回教暦元年…イスラム教の預言者ムハンマド(マホメット)が、メッカからメディナに移って布教を開始し、この年を回教暦元年としました。

733年 山上憶良死去…貧しい人たちへの気遣いや家族思いで知られる万葉歌人の山上憶良が亡くなったといわれます。

1260年 立正安国論…僧の日蓮はこの日、鎌倉幕府の前執権北条時頼に「立正安国論」を献上し、相次ぐ地震や飢饉、疫病などの災害の原因は、阿弥陀如来だけを信じ念仏をとなえればよいという法然を激しく非難、正法である法華経を信じなければ国内に反乱がおこり外国から侵略を受けると予言しました。

1872年 アムンゼン誕生…ノルウェーの極地探検家で、1911年南極点に初めて到達したアムンゼンが生まれました。

1945年 世界初の原爆実験…アメリカのニューメキシコ州の砂漠で、原子爆弾実験がおこなわれました。この成功により、広島に8月6日、9日に長崎へ原子爆弾が落とされました。
投稿日:2015年07月16日(木) 05:16

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)