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最新記事【2015年06月08日】

今日6月8日は、これまでの貴族的だったホワイトハウスの政治を、庶民的なものに変えた第7代アメリカ合衆国大統領ジャクソンが、1845年に亡くなった日です。

1767年、当時イギリスの植民地だったサウス・カロライナとノース・カロライナ境界のワックスホーに、農民の子として生まれたアンドリュー・ジャクソンは、生まれる前に父を失い、13歳で母を亡くして孤児となりました。そのため正式な学校教育を受けず、独立戦争に身を投じた後、苦労を重ねながら法律を学んで、20歳で弁護士資格をとりました。

1788年今のテネシー州ナッシュビルに移って開業すると、法律論より腕力のほうが勝る弁護士といわれ、生涯のうちに数回も決闘して一人を殺しているほどですが、決断力と実行力に富む人物でした。やがてこの地で頭角をあらわすと、土地の有力投機業者の娘と結婚してその財力をバックに、1796年からテネシーの州昇格にともなって州選出初の連邦下院議員、さらに上院議員に選出され、1806年には州最高裁判事になりました。

1812年、第2次英米戦争が勃発すると、野性的な性格の持ち主のジャクソンは闘うことを決意、民兵軍司令官となってイギリス軍に加勢するクリーク族を打ち破り、「ニュー・オーリンズの戦い」(1815年)でイギリスに大勝して、いちやく国民的英雄となりました。1824年には、有力な大統領候補として浮上すると、一般投票で第6代大統領となるアダムズを上回ったものの、過半数を獲得できず惜敗しました。

1828年の大統領選挙では、西部や南部の農民、北東部の労働者の圧倒的な支持をえて、西部出身初の大統領になりました。ジャクソンは、金権勢力が力を伸ばすのを抑制する「党人任用制」(選挙に勝った政党が政府の官職を独占する官職交代制)を導入して幅広い階層に政治参加の道を開き、政務の助言者をおき、民衆の真の声を政治に反映させるなど、その政治は「ジャクソニア・デモクラシー」(ジャクソン民主主義)と呼ばれて人気となり、1832年にも再選されました。しかしその一方で、ネイティブ・アメリカン(アメリカ先住民=インディアン)をミシシッピ以西に強制移住させたり、黒人奴隷制を推進するものでもありました。

その後のジャクソンは、1837年に引退すると、テネシーの大農園主になって、悠々自適の生涯を終えています。


「6月8日にあった主なできごと」

632年 ムハンマド死去…キリスト教、仏教とともに世界3大宗教のひとつとされるイスラームの預言者ムハンマドが亡くなりました。

1810年 シューマン誕生…「謝肉祭」 「子どもの情景」 などを作曲し、ドイツ・ロマン派のリーダーといわれるシューマンが生まれました。

1947年 日教組結成…奈良県橿原市で日本教職員組合(日教組)の結成大会が開かれました。戦後教育の民主化、教育活動の自由、教育者の社会的・経済的・政治的地位の向上をめざすとし、教師は、これまでの「聖職者」から「教育労働者」へと大きく転換するキッカケとなりました。
投稿日:2015年06月08日(月) 05:05

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)