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最新記事【2015年03月09日】

今日3月9日は、プロイセン皇帝としてビスマルク首相、モルトケ参謀総長を起用し、対オーストリア・対フランス戦に勝利し、新生「ドイツ皇帝」となったウィルヘルム1世が、1888年に亡くなった日です。

1797年、プロイセン王ウィルヘルム3世の次男としてベルリンに生まれたウィルヘルム1世は、1807年にプロイセン軍に入隊し、1814年ナポレオン1世の支配に対抗する「解放戦争」に従軍して勝利をおさめます。同時に、この戦いを通じてナポレオンが生み落とした革命を憎み、革命から王権を守れるのは軍隊だけと確信するようになりました。

やがて1840年、子のなかった兄ウィルヘルム4世が即位したことで第1位王位継承権者となり、1848年に「3月革命」が起こると、これを武力で制圧しようとしたため自由主義派の憎悪の対象となり、一時イギリスへ亡命を余儀なくされました。革命の勢いがおとろえはじめると帰国し、自由主義者を弾圧して革命を鎮圧させました。その後は、妃アウグスタの影響を受けて自由主義勢力と親交を持つようになりましたが、1857年に兄王が精神病となったことで摂政となり、軍制改革を計画したことから、ふたたび自由主義勢力との対立がはじまりました。

1861年1月、兄王の死去により63歳でプロイセン王に即位すると、軍備の拡大を決意し、ビスマルクを首相に、モルトケを参謀総長に任命して、自由主義勢力が多数を占める議会の反対を押し切って計画を推進しました。その甲斐があって、1866年の「プロシア・オーストリア戦争」では、わずか7週間でオーストリアを下し、プロイセン王を盟主とする北ドイツ連邦が創設され、ウィルヘルムは「北ドイツ連邦」主席に就任します。さらに1871年には、スペイン王位継承問題をめぐる対立により、対フランス戦にも勝利したことで、南ドイツ諸国が北ドイツ連邦に参加する形で新生「ドイツ帝国」が建設され、ウィルヘルムはパリ郊外のベルサイユ宮殿で、ドイツ初代皇帝に即位しました。

当時73歳の皇帝を、国民は「老皇帝」とよび、皇帝は宰相ビスマルクを信頼して政治のほぼすべてまかせ、その国力は、当時のイギリスをおびやかすまでに急成長しました。しかし、社会主義者らにうとまれ、1878年には2度も暗殺されかかって重傷を負いますが、その後10年も皇帝を続けました。


「3月9日にあった主なできごと」

1888年 梅原龍三郎誕生…豊かな色彩と豪快な筆づかいで知られ、昭和画壇を代表する画家梅原龍三郎が生まれました。

1933年 ニューディール政策…アメリカ大統領のルーズベルトが世界恐慌を克服しようと「ニューディール(新規まき直し)政策」を発表。この日から100日間に銀行および破産直前の会社や個人の救済、TVA(テネシー川流域開発公社)などの公共事業、CCC(民間資源保存局)による大規模雇用などの全国民的な経済活動をスタートさせました。

1934年 ガガーリン誕生…人類として初めて宇宙飛行をなしとげたソ連の宇宙飛行士ガガーリンが生まれました。
投稿日:2015年03月09日(月) 05:41

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)