« 2015年05月28日 | 児童英語・図書出版社 創業者のこだわりブログ Top2015年06月01日 »

最新記事【2015年05月29日】

今日 5月29日は、亜酸化窒素の発見、ナトリウム・カリウム・マグネシウム・カルシウムなどの純粋分離、「デービー灯」の発明など、電気化学の基礎を築いたイギリスの化学者・発明家のデービーが、1829年に亡くなった日です。

1778年、南西部コーンウォール半島のペンザンスに木彫職人の子として生まれたハンフリー・デービーは、幼いころから知識欲が旺盛な上に記憶力がよく、病院を営む外科医に学ぶため年季奉公に入りました。やがて、ラボアジェの化学教科書を参考に独学で化学実験を重ね、1798年にブリストルのT・べドーズ気体研究所に採用され、気体の化学的・生理的研究に従事します。

そのうちデービーは、亜酸化窒素を発見し、この気体を吸い込むと笑い出したくなる性質を見つけると、公開実験をして人々に見せました。そのため亜酸化窒素は「笑気」とよばれ、麻酔剤に使用されるようになりました。この研究により、化学者としての名声を得たデービーは、1801年には王立研究所の教授となり、同研究所主催の講演会でみごとな講演を行って、人気を博しました。

1806年からは、発明されたばかりのボルタの電池を使って、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの電気分解に成功し、ナトリウム・カリウムなどの「アルカリ金属」(第1属元素)、マグネシウム・カルシウム・ストロンチウムなどの「アルカリ土類金属」(第2属元素)を純粋分離したほか、塩素やヨウ素の性質を明らかにし、ナポレオン賞初の受賞者となりました。

なお、デービーは、可燃性の気体が存在しても引火爆発をしない工夫をほどこした炭鉱用の電灯「安全灯」(デービー灯)を発明して多くの人々の命を救いました。また、製本屋で働いていた、のちに「電気学の父」と称されるファラデーを見出し、助手にして育てたことでも知られています。


「5月29日にあった主なできごと」

1917年 ケネディ誕生…わずか43歳で第35代アメリカ大統領となり、対ソ連に対し平和共存を訴え、こころざし半ばで暗殺されたケネディが生まれました。

1942年 与謝野晶子死去…明治から昭和にかけて歌人・詩人・作家・思想家として活躍した与謝野晶子が亡くなりました。

1953年 エベレスト初登頂…イギリス登山隊のヒラリーとシェルパのノルゲイが、世界最高峰のエベレスト(チョモランマ)の初登頂に成功しました。
投稿日:2015年05月29日(金) 05:32

2015年06月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

月別アーカイブ

 

Mobile

児童英語・図書出版社 社長のこだわりプログmobile ver. http://mt.izumishobo.co.jp/plugins/Mobile/mtm.cgi?b=6

プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)