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最新記事【2015年09月29日】

今日9月29日は、平安時代前・中期に、平安時代ではもっとも長い34年間天皇親政を行った第60代天皇の醍醐天皇(だいごてんのう)が、930年に亡くなった日です。

885年、宇多天皇と、藤原高藤のむすめ胤子の子として生まれた第1皇子の敦仁(あつぎみ/あつひと)は、893年に立太子となり、897年13歳のとき、宇多天皇が上皇となり、位を譲られて醍醐天皇として即位しました。上皇の意向もあって摂政・関白をおかず、藤原時平を左大臣、のちに学問の神様といわれる学者の菅原道真を右大臣として天皇の政務を推進しました。

ところが、両大臣の間に反目が生じ、901年に道真は、時平のたくらみによって九州の大宰府に左遷されてしまいました。以後、時平は妹を天皇の皇后にするなど専権体制を確立し、「荘園整理令」「班田収授の法」を行うなど、律令政治の復古路線に基づく施策を積極的に打ち出しました。

909年に醍醐天皇は、時平没後にその弟忠平を太政官の首班(のちに右大臣)とし、現実主義的路線を採用し、律令支配原理とは異なる支配方式で臨みました。また、晩年の天皇は、大宰府へ流した道真の怨霊に悩まされ、930年清涼殿の落雷に衝撃を受け、8歳になったばかりの寛明親王(朱雀天皇)に譲位すると、数日後に亡くなってしまいました。

なお、醍醐天皇の時代は、のちに1代おいた村上天皇時代とともに「延喜・天暦の治」といわれ、理想の政治とあおがれましたが、いまでは成果はあまりなかったと評価されています。しかし、文化面では、天皇の命(勅命)による国史編さん事業として『日本三大実録』(50巻)、法令集『延喜格式』(律令を行うための必要な規則集「延喜格」12巻と「延喜式」50巻)、さらに勅撰和歌集『古今和歌集』の編さんなどは、高く評価されています。天皇は大変な勉強家で、多くの詩歌を残し、『醍醐天皇御記』という日記も知られています。


「9月29日にあった主なできごと」

1801年 本居宣長死去…35年かけて完成させた『古事記』注釈の集大成といわれる『古事記伝』(44巻)など、数多くの古代日本を探る研究書を著した江戸時代中期の国学者・本居宣長が亡くなりました。

1805年 ネルソン死去…トラファルガー沖海戦で、フランス・スペイン連合艦隊をうちくだいたイギリス海軍の提督ネルソンが戦死しました。
投稿日:2015年09月29日(火) 05:31

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)