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最新記事【2015年01月21日】

今日1月21日は、ロシアの女帝エカチェリーナ2世の時代にボルガ川流域で起こった大規模なコサック暴動「プガチョフの乱」を首謀したプガチョフが、1775年に亡くなった日です。

ロシアでは、15世紀から16世紀にかけて、農奴や都市の貧民が東南部の辺境にのがれ、コサック(自由民)となって、国家から武器や食料を与えられ、辺境の守りについていました。

1740年ころ、ロシア帝国のドン河ぞいにあるジモウェイスカと呼ばれる集落に生まれたエメリヤン・プガチョフも、そんな貧しいコサックの一人で、18歳のころからドン・コサック軍で軍役に入り、数度にわたる戦争に従軍して将校にまで出世しました。

ところが1771年、トルコとの戦争に参加したとき、自由を求めてロシア軍から脱走してカフカスに逃亡。逮捕、脱走、放浪をくりかえしながら、1772年8月、ヤイク(今のウラル)河に現れ、死んだはずの「ピョートル3世」(エカチェリーナ2世の元の夫で、ロシア皇帝だったものの奇行が多く退位させられ処刑されたが、生存がうわさされていた)を名乗って、貴族の撲滅と農民の解放を宣言しました。

そして翌1773年9月、ブガチョフは、エカチェリーナの専制に苦しむ農民たちを動かし80人ほどで反乱の進軍を開始し、年末には3万人もの大部隊となって、ロシア西部のオレンブルグを包囲し、カザン、サラトフを占領するなど、その勢力はボルガ河一帯からウラルに及ぶものとなりました。プガチョフは、貴族や地主を処刑し、農奴解放の命令書を出してモスクワに迫りました。

エカチェリーナ2世はこの反乱を、「復活した夫とブガチョフ公爵との戦争」と呼んで士気を高め、対トルコ戦争を終結させて討伐軍を増強させ、1774年の夏、クバンの戦いでブガチョフ軍を破りました。ブガチョフは、逃走途中に味方の裏切りにより逮捕され、この日モスクワで4人の同志とともに処刑されました。

この大規模な農民の反乱は、農民暴動としてはロシア史上最大のもので、ロシアの歴史学界は、「1773-1775年の農民戦争」「ロシア最後の農民戦争」としています。


「1月21日にあった主なできごと」

1530年 上杉謙信誕生…戦国時代に武田信玄、北条氏康、織田信長らと合戦を繰りひろげた越後の武将上杉謙信が生まれました。

1866年 薩長同盟…これまで抗争をくりかえしてきた薩摩藩と長州藩は、坂本龍馬と中岡慎太郎の仲介により、薩摩の西郷隆盛らと長州の桂小五郎(のちの木戸孝允)が会談、協力して倒幕し新国家建設を進めることを誓いました。

1924年 レーニン死去…ロシアの革命家で、世界で初めて成功した社会主義革命「ロシア革命」を主導し、ソビエト連邦、ソビエト共産党の初代指導者となったレーニンが亡くなりました。
投稿日:2015年01月21日(水) 05:34

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プロフィール

酒井 義夫(さかい よしお)
酒井 義夫(さかい よしお)

略歴
1942年 東京・足立区生まれ
1961年 東京都立白鴎高校卒
1966年 上智大学文学部新聞学科卒
1966年 社会思想社入社
1973年 独立、編集プロダクション設立
1974年 いずみ書房創業、取締役編集長
1988年 いずみ書房代表取締役社長
2013年 いずみ書房取締役会長
現在に至る

昭和41年、大学を卒業してから50年近くの年月が経った。卒業後すぐに 「社会思想社」という出版社へ入り、昭和48年に独立、翌49年に「いずみ書房」を興して40年目に入ったから、出版界に足を踏み入れて早くも半世紀になったことになる。何を好んで、こんなにも長くこの業界にい続けるのかと考えてみると、それだけ出版界が自分にとって魅力のある業界であることと、なにか魔力が出版界に存在するような気がしてならない。
それから、自分でいうのもなんだが、何もないところから独立、スタートして、生き馬の目をぬくといわれるほどの厳しい世界にあって、40年以上も生きつづけることができたこと、ここが一番スゴイことだと思う。
とにかくその30余年間には、山あり谷あり、やめようかと思ったことも2度や3度ではない。なんとかくぐりぬけてきただけでなく、ユニークな出版社群の一角を担っていると自負している。
このあたりのことを、折にふれて書きつづるのも意味のあることかもしれない。ブログというのは、少しずつ、気が向いた時に、好きなだけ書けばいいので、これは自分に合っているかなとも思う。できるかぎり、続けたいと考えている。「継続は力なり」という格言があるが、これはホントだと思う。すこしばかりヘタでも、続けていると注目されることもあるし、その蓄積は迫力さえ生み出す。(2013.8記)